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バランス型、「機動力」の差クッキリ コロナショックで浮き彫りに

QUICK資産運用研究所=望月瑞希

新型コロナウイルスの感染拡大で世界の金融市場が荒れる中、投資信託もすべての分類で3月末時点の3カ月騰落率がマイナスになった(図表1)。複数の資産に分散投資してリスク(値動きの振れ幅)を抑える効果が期待できるバランス型投信でさえも11%超の下落となった。

■プラスだった3本、すべて機動的に運用するタイプ

一口にバランス型といっても、組み入れる資産の種類や数、それぞれの配分比率、運用方針などは様々。個別にみるとプラスのリターンを収めたファンドもあれば、30%以上マイナスのファンドもあり、波乱相場で運用成績にクッキリ差が出た(図表2)。

3カ月リターンがプラスだったファンドは、わずか3本。すべて資産配分を機動的に変えて運用するタイプだった。ちばぎんアセットマネジメントが運用する1位の「ほくよう資産形成応援ファンド(愛称:ほくよう未来への翼)」(AH311178)は、国内の債券、株式、不動産投資信託(REIT)に分散して投資する。特徴的なのは、独自の計量モデルを使って市場の方向性を判断し、株式とREITの組み入れ比率を機動的に変更する点。今回の局面では2月初めに株式とREITの組み入れをほぼゼロまで落とし、早い段階で安定運用に切り替えていた。

 2位の「リスク抑制世界8資産バランスファンド(愛称:しあわせの一歩)」(4731416A)、3位の「投資のソムリエ」(4731312A)とも、アセットマネジメントOneが運用している。どちらも相場環境を日々判定しながら値下がり抑制を目指すファンドで、3月末時点で国内債券などの安定資産と現金の組み入れ比率を8割超に引き上げた。

■値下がり大きかったのは固定タイプ、「バランス型」でも吟味して選ぶ必要

一方、大きく下落したファンドの多くは、資産配分が固定のタイプのほか、機動的な配分比率の変更をうたっていても見直しを小幅にとどめたタイプだった。

下落率が最も大きかったのは、BNPパリバ・アセットマネジメントが運用する「BNPパリバ・ブラジル・ファンド(バランス型)」(4431307B)。ブラジルの株式と公社債に半分ずつ投資する運用方針を維持した。この結果、コロナショックでは組み入れ資産の値下がりに加え、通貨ブラジルレアルが対円で下落したことが運用成績に響いた。

2番目に大きく下げたのは、三菱UFJ国際投信の「オーストラリア好利回り3資産バランス(年2回決算型)(愛称:実りの大地)」(03311183)。基本的な配分比率はオーストラリアの債券、株式、REITを40:40:20としている。投資環境に応じてこれを見直すとしているが、2月末時点では変更しなかった。最新の月次レポート(2月28日基準)によると、3月12日に配分比率を40:34:16に微修正したという。

 このように、バランス型投信の中でもコロナショックのような相場急変への対応はまちまち。「こんなはずじゃなかった」と慌てた個人投資家も少なくないようで、「低リスク」を売りに人気を集めていた一部のファンドに解約の動きが出ている。「資産分散しているから大損はしない」という思い込みは捨てて、各ファンドの運用の特徴をよく吟味して選ぶ必要がある。今回健闘したファンドでも、相場回復時に機動力を生かしてリターンを上げられるかは注意点だ。

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著者名

QUICK資産運用研究所 望月 瑞希


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